今、ふりかけが大人気で、今年の秋は記録的な売り上げを達成しました。
みなさんにとってもごはんのおともとして馴染みのあるふりかけですが、ふりかけにはどのような歴史があるのでしょうか。
ふりかけの歴史
ふりかけが生まれたのは今から約100年も前
みなさんの中にはふりかけを毎日のように食べている人も多いと思います。
ふりかけは家庭だけでなく、学校給食で出ることもありますよね。
そんなふりかけが誕生したのは1913年でした。いまから約100年も前の熊本県で、ふりかけがうまれました。
当時、日本は食糧不足で、薬剤師の吉丸末吉が人びとのカルシウム不足を心配して、乾燥させた小魚を骨ごと粉末状にして、調味料で味をつけたのがはじまりです。
最初のうちはこのふりかけを近所におすそわけする程度でしたが、人気が広がり販売されるまでになりました。
昭和のはじめ頃はふりかけは高級品だった
今でこそ、ふりかけは多くの人にとって身近な食品の1つですが、昭和のはじめ頃はふりかけは高級品としてあつかわれていました。
1927年、丸美屋食料品研究所(現:丸美屋食品工業)からイシモチという白身魚を使用したふりかけが売られました。
このふりかけの値段は35銭だったといわれています。カレーライスが7銭で食べられていた当時、ふりかけはカレーライスの何倍もの値段がしました。
ふりかけは資産家などの富裕層を中心に人気を集めたほか、庶民が贈り物や特別な日のために購入することもありました。
ふりかけが庶民の味になったのは戦後
戦後、ふりかけは庶民の味として親しまれるようになりました。
ただし、ふりかけは食事をつくる大人たちからはよく思われていませんでした。
ごはんはおかずで食べるものという考え方があり、ふりかけを食卓に出すことはおかずの少なさをほのめかすことでもあったためです。
現代ではふりかけとおかずの少なさを結びつける家庭は減ってきています。
また、最近はさまざまな味のふりかけがあります。
のり、すきやき、さけ、たまご、うめなどいろいろな味があり、自分好みの味を楽しめるだけでなく、毎日食べてもあきませんよね。
2024年はふりかけがもっとも売れた年になるといわれる理由は?
現在、ふりかけが多く売れていると話題になっています。
2024年はふりかけがこれまでで一番売れた年になるかもしれないといわれています。
その理由として、次のものが考えられます。
- 外国人のお土産として人気を集めている
- 物価高などによっておかずの量を減らし、ふりかけに頼る家庭が増えている
- ふりかけが進化し、ふりかけを頻繁に食べたいと思う人が増えた
- ふりかけには子ども向けというイメージがあったが、大人向けの商品も増えた