昔はしぜんを観察した経験から予報をしていた
とうじは、今みたいに科学がはったつしていなかったから…
- 「ゆうやけになると次の日ははれる」
- 「たいように光のわがかかると、次の日は雨」
というように、昔の人は空や雲をよく観察して経験をもとに天気をよそうしていたんだ。
17世紀ごろには、温度計や気圧計が発明されるようになったんだ。
ここから、天気を予報するのに必要なすうじのデータがつかわれるようになったんだよ。
はじめて天気を予報をしたのは、ハインリヒ・ブランデスさん
1820年に、ヨーロッパ大陸でおこった嵐の気圧や気温、風の広がり方などをあらわす「天気図」をかいたものを発表したんだ。
げんざいのコンピュータをつかった予報とは、だいぶかけはなれていたけれど、「天気図」をつかった「はじめての天気予報」として知られるようになったんだよ。
このことが、きっかけでアメリカやヨーロッパでは天気予報がはじまったんだ。
天気予報のアイデアを考えた、リチャードソンさん
げんざいの天気予報は、たくさんの気象データをコンピュータに計算させて未来を予測しているんだ。
その計算したデータをもとに、天気を予報する方法を「数値予測」というよ。
この「数値予測」のアイデアを考えたのが、イギリスのリチャードソンさんという人なんだ。
彼は、ヨーロッパの6時間後の予報を、なんと1カ月もかけて自分で計算してみたんだ。
けっかは、計算上のもんだいから、かなり大きくことなるものになってしまったんだけれど、彼には夢があったんだ。
それは、6万4,000人もの人を一度にあつめて計算してもらい、「数値予測」をかんせいさせることだったんだ。
げんざいのコンピュータがやっていることを、人の力だけでやろうとしたんだね!
けっきょく、リチャードソンさんの夢はかなわなかったけれど、コンピュータ技術の進化によって現代では実現されているんだよ。
日本で天気予報がはじまったのは?
日本ではじめての天気予報がだされたのは、明治17年(1884年)6月1日ごぜん6時のことだったんだ。
ばしょは、東京の交番に掲示(けいじ)されたのがさいしょ。
「国のはってんのためにひつよう」という考えのもと、ヨーロッパからくわしい人をよんで天気観測がはじまったんだ。
さいしょの内容は、「全国一般風ノ向キハ定リナシ天気ハ変リ易シ但シ雨天勝チ(ぜんこくいっぱんかぜのむきはさだまりなしてんきはかわりやすしただしうてんがち)」。
これは、「ぜんこく的に風のむきはさだまったいないけれど、天気はかわりやすい。ただし、雨がふりがち」とかいてあるんだ。すごくみじかい1行だけのかんたんな予報だったけれど、とうじとしては、とても新しいことだったんだ。
まとめ
天気予報は、「未来の天気が知れたらいいな」という、いろいろな人の想いとアイデアがかたちになったものなんだ。
今では生活にかかせない、とても大切なじょうほうになっているね。