アメリカの大統領選挙は4年に一度、オリンピックと同じ年に行われます。
投票日は「11月第1月曜日の翌日の火曜日」とアメリカの法律で決まっているよ。
大統領を選ぶしくみと立候補のルール
候補者に直接投票する日本の総理大臣選挙、知事・市区町村長選挙とはちがって、アメリカの大統領選挙は、「選挙人」という有権者(権利がある人)の代表をとおして勝者が決まる「間接選挙」という方法で行われるんだ。
まず大統領選挙の準備として、大統領になりたい人が集会や記者会見を開いて、「わたしは大統領に立候補します」と出馬表明をするよ。
立候補には
- アメリカ生まれのアメリカ国民であること
- 35歳以上であること
- アメリカに14年以上住んでいること
の3つの条件があるんだ。
立候補は、アメリカの政党のメンバーでなくても条件を満たしていれば誰でもできるよ。政党のメンバーではない候補者は「無所属(むしょぞく)」として選挙に出るんだ。
どうやって大統領候補が決まるの?
出馬表明が終わったら、民主党・共和党が候補者のなかから誰を大統領候補に指名するかを選ぶよ。それぞれの党のメンバーが、アメリカの州ごとに分かれて自分の党の大統領候補になってほしい人を決めるんだ。州ごとの結果をまとめて正式な大統領候補が指名されるよ。
候補の決め方は、党のメンバーの投票で決める「予備選挙」と、党のメンバーで話し合って決める「党員集会」の2種類の方法があるよ。
この予備選挙と党員集会の開催が集中する日は「スーパーチューズデー」と呼ばれて、大統領選挙のなかでも大事な日なんだ。
本選挙と選挙人ってなに?
準備が終わって候補者が決まれば、次は選ばれた党の候補者同士が争う本選挙が始まります。それぞれの党の候補者同士が直接争う、大統領選挙の本番だね。
投票ができるのは、事前に有権者登録をした18歳以上のアメリカ国民です。有権者たちがそれぞれ大領領になってほしいと思った候補者に投票します。
ただし、実際にアメリカすべての得票数を比べて大統領を決めるわけじゃないんだ。有権者の投票結果は州ごとに集計されて、勝利した候補者はその州の「選挙人」の票をもらうことができます。
必要なのは選挙人の票の数で有権者の票の数ではないから、どんなに有権者の票が相手よりも多くても、選挙人の票の数が少ないと大統領選挙では勝てないんだ。
選挙人は全部で538人いて、州によって人数が決まっているよ。
例えば、選挙人が3人いる州の投票で負けてしまっても、選挙人が6人いる州の投票で勝てば、大統領になるための票の数は3対6で相手に勝っていることになるんだ。選挙人の数が多い州や、どちらに投票するかで接戦になっている州にたくさんアピールして投票で勝つことがすごく重要になるよ。
すべての州で勝敗が決まって、最後に選挙人の過半数である270人以上を獲得していれば、相手に勝利して大統領になれるんだ。