えん罪とは、本当はなにも悪いことをしていないのに、みんなにまちがえて犯人だと思われちゃうことだよ
えん罪はどうしておきるの?
えん罪は、いろいろな原因がかさなっておこってしまうんだよ。
被害をうけた人のためになりたい…という、いくつものつよい願いが時には決めつけやまちがいを作りだしてしまうんだ。
- 目撃者の見まちがいやかんちがい
- 証拠が見おとされていたり、間違われたりする
- 警察や検察、裁判官のまちがい
他にもいろいろな原因がまちがってかさなってしまうと、えん罪になるんだ。
えん罪になるとどうなる?
なにも悪いことをしていないのに、警察につかまって、長い期間その人の自由がうばわれてしまうんだ。仕事や学校に行けなくなって、やめさせられることもある。
また、社会に出て働いたり、生活したりすることがむずかしくなって、みんなといっしょに活動ができなくなる
たとえば、ゆうめいな足利事件では菅家利和さんが17年半も捕まっていた。本当は、えん罪なのにこんなに長い期間つかまってしまうのは、とても悲しくてつらいことだね。
えん罪が解決したらどうなるの?
えん罪がみとめられると、釈放されて自由になり、賠償金という国などからおわびのお金がしはらわれ、長い期間、体や心への苦しみに対する補償をされるんだ。
補償されるお金はきまっていて、つかまっていた日数1日あたりにつき1,000円~12,500円を国がしはらう。これを「刑事補償法」と言うんだ。
裁判で罪がないことがみとめられてお金はもらえるけれど、うしなった時間はもどってこない…お金だけでは解決できないこともあるんだよ。
えん罪を防ぐにはどうしたらいいの?
えん罪を防ぐには、警察官や検察官に嘘をつかないというのが大切。警察や検察は、事件が起こったときに、誰が犯人なのか、なにが起こったのかを調べる。その時にすごく大切なのが、近くにいた人や被害にあった方の友達や家族などの人からの話(「証言」という)なんだ。
この時、例えば犯人の顔を実際には見ていないのに「見た」といってしまったり、本当はちゃんと知らないことを「絶対にそうです」と話してしまったりすると、警察や検察の人が間違えてしまうことがあるんだ。警察に話を聞かれたときは、思い込みやかんちがいをしないように、本当に事だけをしっかり話すようにしよう。
日ごろから、人からうたがわれるような行動や言い方をしないように気をつけることが大切だよ。
まとめ
えん罪は、だれでも突然巻きこまれてしまうことのある誤解なんだ。
だから、自分を守るために、日ごろから気をつけて行動することがだいじなんだよ。