宇宙にいる人とどうやって話をするの?

2021年12月、日本の宇宙飛行士以外で初めて宇宙に飛び立った前澤友作さんが、国際宇宙ステーション(ISS)という場所にいます。

そして、各テレビに出演したり、HIKAKINさんと会話をしているシーンを見た方も多いのではないでしょうか。

宇宙にいる人と地球にいる人が、話をできるというのは非常に不思議な感じがしますが、いったいどういう風に会話(交信こうしん)しているのでしょうか? その秘密は「電波でんぱ」にあります。

電波とは?

電波というのは、電気で起こす「波」で、これをアンテナを使って受信することで、いろいろな情報を送り合うことができます。湖などで魚がはねると波が起こりますが、あれを想像すると分かりやすいでしょう。とはいえ、実際には私たちの目には見えません。

電波はいろいろな所で使われています。テレビやラジオ、電話はもちろん、警察など使う無線機など声や映像を遠くに届けるために使われています。

電波はどこまで届くの?

とはいえ、そんな電波は宇宙までなんて届くのでしょうか? 答えは届きます。それどころか、どこまでも届かせることができます。

夜空を見上げると星が光っているのが見えますが、あの星の光は何万kmも離れたところにあります。そこから光が届いているのですが、実は電波は光と同じようなものです。届く早さも光と同じで、1秒間に30万kmという早さ。この早さで、宇宙をぐんぐん伝わっていくのです。

ただ、地球上となると話が変わります。地球上には山や建物があったり、雲や空気などによって電波が乱れたり跳ね返ったりしてしまい、遠くまで届かせることができません。

また、電波によっては宇宙には出て行けない電波もあります。空の「そう」によって跳ね返されてしまうのです。そこで宇宙との通信には「マイクロ波」や「超短波ちょうたんぱ」という電波を使います。

電波の長さ

電波は波と波の隙間の長さ(波長はちょう)によって、「長波ちょうは」や「中波ちゅうは」「短波たんぱ」などと分けることができ、各長さによって使い方が決まっています。これを表すのが「周波数しゅうはすう」といい、「Hzヘルツ」という単位で表します。

そして、電波は「テレビならこの周波数」「ラジオはこの周波数」と厳しく決められていて、自由に使うことはできません。なぜなら、同じ周波数で違う情報を流してしまうと、情報が混ざってしまってうまく届かなくなってしまうのです。そのため、日本では「総務省そうむしょう」という所が、各周波数を厳しく管理しています。

そして、宇宙との交信には非常に波長の短い「超短波」や「マイクロ波」という電波が使われます。これらの電波は、地球の層を突き抜けて宇宙まで届かせることができます。宇宙まで届いた電波はもう遮るものがないので、どこまでも届かせることができるのです。

国際宇宙ステーションが動いてしまうのが注意

ただし、だからといって国際宇宙ステーション(IIS)といつでも交信できるわけではありません。なぜなら、IIS自体が地球のまわりをクルクル回ってしまっています。(これを周回衛星しゅうかいえいせいと言います)

すると例えば、電波を出すアンテナとは地球の反対側に回ってしまっているときは電波が届かなくなってしまうので交信できません。IISの人たちと話をするには、決められた時間に行わないといけないんですね。

非常に不思議な電波というものは、今も私たちの生活を支えてくれています。

参考: 子供の無線教室 ~電波のフシギをやさしく学ぼう~