小学校、中学校の国語の授業で習う「漢字」。小学生だけでも1000文字以上の漢字を覚えなければいけません(2017年、学習指導要領より)。
そんな漢字は一体いつ頃から使われているのでしょう? その歴史を紐解いてみましょう。
漢字は中国の文字
まず、漢字というのは中国から伝わってきた文字で、中国では3000年くらい前から漢字の元となる「甲骨文字(こうこつもじ)」というものが使われていました。もともとは、神様と対話をするために使われていた文字という事ですが、じょじょに他の人になにかを伝えるためにも使えるという事で、じょじょに広まり、紀元前221年頃から今の中国語に進化していきました。
中国から渡ってきた「文字」
さて、日本はといえばそれまで「文字」というものを持っておらず、言葉だけでものを伝えたり残したりしていたと言われています。「卑弥呼(ひみこ)」の時代なども、文字としての記録はまったく残っていないため、中国に残っている書物などからしか、日本の歴史がわかっていません。
ただ、当時から中国と人や物が行き来していたようで、1600年くらい前に文字が伝わってきたと言われています。
宗教と共に文字(漢字)が広がる
当時、漢字を読むことができたのは中国で仏教などの宗教を学ぶ修行僧達が、漢字で書かれた宗教の教えを書いた「経典(きょうてん)」を読んだり、書き写したり(写経)をすることで学んでいったと考えられています。
そして、7世紀頃になるとじょじょに文字を読んだり、書いたりできる人たちが増えていき、和歌などが文字で残り始めるようになりました。
漢字を取り入れた「日本語」
こうして漢字が広がるにつれて、中国から伝わったものだけでなく、日本で生まれた漢字やそれまでの日本の言葉に漢字を当てはめたりなど、独自の進化を遂げていきます。
そしてさらに、漢字を崩して書き続けることで、より簡単にかけるようになった「ひらがな」や「カタカナ」が生まれていくことになりますが、それについてはまた別の機会に紹介しましょう。